「返済の確実性」を厳しくチェックするため、公庫以外の金融機関からの借り入れ状況の審査を強化し、月収が公庫への返済額の五倍以上でも全体の返済負担が過大になると判断すれば、公庫融資を認めない。また借入申込書に就職期日の記入欄を設けて、収入の安定性を判断する参考にしている。さらに七月からは、全国銀行協会連合会が運営している個人信用情報機関の「全国銀行個人信用情報セッター」に加盟。センターには銀行、信金、農協、クレジットカード会社などの加盟会社からローンを借り入れた利用者の、借り入れ内容や延滞情報などが登録してある。公庫はこの情報を融資審査の参考材料として利用し始めている。公庫の審査がこれまで以上に強化され、厳しく運用されるのは確かだろう。しかし個人の信用情報は、銀行系の信用情報機関だけでは把握しきれない。サラ金系などの信用情報がカバーできない現状では、自ずと公庫の審査には限界がある。さらにいえば、不動産業者などが何としても「売りたい」と思い、消費者もどうしても「買いたい」となれば、「ふかし」のような裏ワザが使われる可能性は否定できない。過去にローンの事故がなく、本人の信用情報が真っ白であったとしても、こうした裏ワザを完全に締め出すのは難しい。あとは売る側のモラルの問題であり、ローンを利用する側の理性(あるいは知性)の問題である。いずれにしろ、頭金もないのに家を買おうなどというのはハナから間違いで、頭金まで借金して買った家など、どうせ長くは住めないと覚悟しておいた方がよい。
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